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ファンスタイル一級建築士事務所の森です。
年末年始は何かと慌ただしくなりますね。
忙しい中でも新しい年を迎える前にやっておきたい準備のひとつが大掃除。
掃除のためにまとまった時間を取るのはなかなか難しく、できるときにあちこち小掃除をして大掃除代わりにするというお話をよくお聞きします。
そこで今回は、弊社がお勧めしている無垢フローリングのお手入れについてご紹介します。

無垢材の仕上げ方でお手入れが変わる

同じ無垢材でも仕上げ方はさまざまで、それによってお手入れ方法が変わります。専門用語でいうと「コーティング塗装」と「浸透性塗装」があり、無垢材の表面に膜を張るタイプか木材にしみ込んで保護膜となるタイプかという違いがあります。無垢材の良さである断熱性や保湿性を最大限に活かせるのは、木材が呼吸できる浸透性塗装です。

浸透性塗装の中にも蜜ろうや自然塗料などがあり、国産や外国産など、塗料の種類もいろいろです。弊社では自然塗料を使って仕上げることが多いですので、自然塗料で仕上げた無垢材という前提でお話を進めていきたいと思います。

日ごろのお手入れは普通のお掃除とほぼ同じ

無垢材フローリングに憧れはあるものの、日ごろのお手入れが何だか大変そうというイメージがあるようですが、実際のところそうでもないと思います。通常のお掃除とあまり変わりはありません。

・掃除機をかける
・雑巾で乾拭き、または固く絞る絞った雑巾で水拭き
・フローリング用ワイパー

若干注意が必要なのは、雑巾がけです。掃除機をかけた後に雑巾がけをする場合、基本的には乾拭きをおすすめします。水拭きをしたい方は固く絞ってから拭くようにしてください。絞り方があまく、水をたくさん含んだまま雑巾がけをしてしまうと、木材が水分を吸収してしまい、表面の白濁や毛羽立ちの原因になる可能性があります。

無垢材にもフローリング用ワイパーを使うことができます。これは便利ですよね。ただし、注意していただきたいことが1点だけありまして、それがウェットタイプではなくドライタイプを使用して欲しいということです。ウェットタイプには薬品が含まれているため、せっかく自然塗料で作った保護膜が、変色したりはがれたりする可能性があります。

目地にホコリや汚れが詰まってしまっている場合には、つまようじなどで掻き出してください。

再塗装の頻度は5年に1度くらい

無垢材フローリングの塗装頻度を聞かれることがよくありますが、こちらもそれほど高くはありません。ワックスがけをたくさんするほどよいと思われているようですが、むしろ早い段階で再塗装するとツヤが出てしまい、無垢材のよさが消えてしまうこともあります。

弊社で使用している自然塗料は長持ちしますので、5年くらいは再塗装しなくても大丈夫です。人のお肌と一緒で、床が何だかカサカサしてきたなあと思ったらワックスをかけるのが良いでしょう。木材が吸収できる塗料の量もありますので、塗りすぎると返ってベタついてしまうかもしれません。

そのワックスがけも、毎回床全面を塗り直ししなくても大丈夫です。ダイニングなど頻繁に拭き掃除をする場所や、家族がよく通るところなどは塗装がはがれやすいので、そのような部分を重点的にやるとよいと思います。

床にコーヒーなどをこぼしてしまった場合の対処

子どもがいると食べ物や飲み物、調味料などが床にこぼれてしまうこともあるでしょう。そのような場合の対処も合わせてお伝えします。

基本的には乾いた雑巾で水分を取り去り、その後に固く絞った雑巾できれいに拭き上げます。しつこい汚れの場合には、塗装用ではなくメンテナンス用のワックスを使うのがおすすめです。

汚れが木材の内部にまで入り込んでしまっている場合には、ぬるま湯を少量かけるか熱いタオルを置いてください。汚れが取れたら乾いた雑巾で水分をよく取ります。この場合には、タオルを乗せた部分の再塗装が必要です。

キズを見つけた場合の対処

キズを見つけてしまった場合、無垢材なら修復できることがあります。凹みキズなら、水を含ませると木材が膨張する性質を利用できますので、少し水を垂らして様子を見て下さい。

時には濡らした雑巾の上からアイロンをかけるという荒療治をすることもありますが、こちらは経験に基づく加減が必要ですし、塗装がはがれる可能性がありますので、注意が必要です。修復が終わったら自然塗料でもう一度保護しておくとよいでしょう。

まとめ

無垢材フローリングのお手入れは、それほど難しくありません。何点か注意が必要なことがありますが、ポイントを押さえておけば、木の風合いや足の裏に感じる質感を長く楽しむことができます。

年数を経るほどに味わいが出てくるのが無垢材です。多少の汚れやキズも個性のうちとおおらかに考えて、家族と一緒に成長を見守るようなつもりでいていただけるとよいかと思います。

普段は忙しくて、なかなか床に注意を向ける時間が取れないかもしれませんが、年に1度の大掃除の際に、少し注意を向けていただけると嬉しいです。

ファンスタイルの家づくり

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【監修者情報】
1976年東京都文京区生まれ。
ハウスメーカー・地域ビルダーにて設計・工事監理に従事。
2016年『しあわせをデザインしよう』をコンセプトに
ファンスタイル一級建築士事務所を設立。
日本一暑い街、埼玉県熊谷市で妻・長男・ラブラドールレトリバー・保護猫と暮らす。
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